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源氏物語

十一世紀初頭に紫式部が著した源氏物語の玉鬘巻に、「大弐の御館の上の、清水の御寺の、観世音寺に詣で給ひしいきほひは、みかどの御幸にやはおとれる」という部分がある。大宰大弐の妻の観世音寺参詣が帝の御幸にも劣らないとの意味だがそんなはずはなく、世間を知らない田舎者であるとの表現であろう。この内容から十一世紀には観世音寺は観音信仰の霊場としての位置付けであったことを読みとることができる。この事が記された石碑が五重塔心礎の傍に建てられている。