梵鐘

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日本最古の梵鐘

観世音寺の梵鐘は日本最古の鐘として知られており、その歴史的価値から国宝に指定されている。
京都にある妙心寺の鐘と兄弟鐘として知られており、2010年に九州国立博物館の「妙心寺―禅の至宝と九州・琉球―」展にて両鐘を並べて展示する機会があった。
外観も非常に似ている上に実測値も一致したため、同じ工房の同じ鋳型から鋳造されたと考えられる。
妙心寺鐘の方が新しい時代の意匠を取り入れていることから、観世音寺鐘の方が20年ほど早く造られたと推測されている。

観世音寺の鐘の音はかつて大宰府に左遷された菅原道真公も実際に耳にしていた。
漢詩「不出門」の中で「都府楼はわずかに瓦の色をみ、観世音寺はただ鐘声をきくのみ」と詠んでいる。
また鐘の音は環境省選定の残したい「日本の音風景100選」にも選ばれている。
現在は九州国立博物館に寄託しています。